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2007年05月03日
読んだ本レビュー: バカの壁
バカの壁
養老 孟司 
「バカの壁」、これは言い換えれば「常識の壁」とか「意識の壁」とかいうものです。誰しもいろいろな人との関係のなかで、「話が通じない・・・」「気持ちが伝わらない・・・」といった経験をしていると思います。何故そうなってしまうのか?そこにはお互いの間に「バカの壁」が存在するからだ、と著者の養老孟司氏は指摘しています。
そして、その「壁」とは何なのか?何故そんな「壁」があるのか?といったことを様々な切り口で解いてくれる本です。
人との関係のなかで「壁」があると意識せざるを得ないようなことは多々あると思いますが、その「壁」の正体についてはよく分からない場合が多いはずです。勿論、私もそうです。この本を読めば、その”壁の正体”がいろいろと見えてきてスッキリできるかもしれません。私はスッキリしました。
本の中の一説を紹介します。
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「知る」と「死ぬ」
人間は変わるということについていえば、学生たちを教えていてしみじみ思うのが、彼らは勉強しないという以上に、勉強するという行為の意味を殆ど考えたことがないのではないか、ということです。それをしみじみ感じる。
勉強するということは、少なくとも知ることとパラレルになっている。知ること=勉強することではないが、非常に密接に関係があるのは当然です。
<中略>
その後、自分で一年考えてでてきた結論は、「知るということは根本的にガンの告知だ」ということでした。学生には、「君たちだってガンになることがある。ガンになって、治療法がなくて、あと半年の命だよと言われることがある。そうしたら、あそこで咲いている桜が違って見えるだろう」と話してみます。
この話は非常にわかり易いようで、学生にも通じる。そのぐらいのイマジネーションは彼らだって持っている。
その桜が違って見えた段階で、去年まではどういう思いであの桜を見ていたか考えてみろ。多分、思い出せない。では、桜が変わったのか。そうではない。それは自分が変わったということに過ぎない。知るというのはそういうことなのです。
知るということは、自分がガラッと変わることです。したがって、世界がまったく変わってしまう。見え方が変わってしまう。それが昨日までと同じ世界でも。
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「人間は変わらない」というふうに思っている人達が多いなかで、「人は常に変わっている」ということを説いている一説です。つまり、「知る」ということは、それまでの自分が「死ぬ」。そして、新たな自分となって生まれ変わる、ということなのだと。
なるほど、と思わせられました。
というようにいろいろな「壁」を見せてくれる本です。おススメです。
投稿者 zunichi : 2007年05月03日 03:20
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