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2009年05月30日
公開情報から見るNHK ~なんだかおかしい経営委員の考え方~
平成21年5月29日(金)、NHK経営委員会の二回分の議事録が公開されました。今回は、平成21年4月28日に開催された「第1093回経営委員会」議事録の中から気になった箇所を取り上げます。
本会議では議決事項として、
『創作用素材の電気通信回線を通じた一般への提供等の業務の実施について』
という項目があり、この件に関する議論の中から興味深い部分を取り上げます。
ちなみに『創作用素材の電気通信回線を通じた・・・』というものの内容を簡単に説明しますと、どうやら今後、NHKさんが保有している映像編集用素材を提供し、その素材を使って映像編集をするソフトウェアの提供や作品を公開するウェブサイトサービスをやっていこうとしているようです。そういった業務を今後行うために、総務大臣の認可を得るべく申請するための議決でした。NHK版ニコニコ動画?(笑)みたいなものだろうか。。。とにかく、そのことについて話し合われた内容を見てみましょう。
●NHK経営委員会HPより
******************************
<会議の名称>
第1093回経営委員会
<会議日時>
平成21年4月28日(火)午後3時5分から午後5時25分
<出席者>
NHK経営委員 計12名
NHK役員 計11名
(いろいろ略)
5 議決事項
『創作用素材の電気通信回線を通じた(ホニャララ)について』
H向理事:(主旨など説明)
O滝委員:(略)
H向理事:(略)
I島委員:(略)
N間委員:(略)
H向理事:(略)
N間委員:(略)
H向理事:
お話しになったことについて言えば、放送している番組の無断使用のほうがすごく深刻です。これに対しては、申し上げたようにサイトをパトロールして、いくつかのツールを使って自動的に削除してもらう場合もありますし、こちらから削除を申請して削除してもらう場合もあります。こちらのほうが結構大きな問題です。(一部省略)、大河ドラマなどが中国のサイトなどさまざまなところにアップロードされていて、それをみんなが無料で自由に見るという状況が起きています。どうやってそれを効果的にゼロにしていくのかということが非常に大きな課題になっています。それこそ今おっしゃったNTTなどさまざまなところがツールの開発といったことをいろいろとしていますが、現実的には100パーセント削除できないのが実情です。リスクがあるからといって放送をやめるわけにいきませんので、放送せざるをえませんが、なるべくそのリスクを少なくしていこうとする努力をしています。そのための人的経費もものすごくかかりますが、自動的に削除するといったツールの開発も含めてさまざまな検討を進めているところです。
I原委員:(略)
H向理事:(略)
I原委員:(略)
K林委員:
このサービスは受信料を払ってない人に対しても提供するのですか。経営としてさまざまな戦略があるのでしょうから、一概には言えませんが、慎重に検討すべきだと思います。今後、通信と放送が融合して、また、技術が発達する中で、NHKとしてこれだけの素材を持っているということは、大きな力となり、さまざまなサービスが提供できる力を持っていると言えます。この力を有効に活用すべきです。NHKにとって受信料制度を維持することは、本当に生命線です。その視点を常に忘れずに持ったうえで、NHK自身の力を利用するようにしていただきたいと思います。
K丸委員長:(略)
K又委員:(略)
H向理事:(略)
N間委員:(略)
H向理事:
(一部省略)。K林委員からお話のあった、受信料を払ってない人にもサービスするのかどうかということが問題であれば、それについて考え直さなければなりません。
K林委員:
NHKに強い反感を持って、受信料の支払いを積極的に拒否している人に対してもサービスを提供するのですか。
H向理事:
今回のサービスは、NHKしか持っていないような限られた素材を提供します。画質も、当然、インターネットで楽しむ程度の画質しか保証していません。放送は、受信料を払っていない人でも見ることができます。このサービスに関しては、放送と同じような位置付けで行いたいと考えます。「NHK+ID」というサービスがありますが、そこでは受信料を払っていただいている方々に対するサービスをインターネットの中でも行っています。逆にそれは会員に限定しますし、そこから、受信料を払っていただくようなツールとしても使えるかもしれないと思います。また、イベント等でも、受信料を払っている方限定にしたものとそうでないものと分けています。私の考えでは、今回のサービスは、むしろ営業のツールにもなりえますし、特に子どもさん向けということもあり、受信料を払っている、払っていないということを差別してのサービスは行わないという考え方に立っています。
K林委員:
編集用素材は受信料で作っています。それを国民共有の財産とおっしゃっていましたが、正確に言うと、それは視聴者の皆さんの財産であり、受信料を負担してくださっている方々の財産です。その財産を、テレビを持っていないといった理由で受信料を払っていないならまだしも、明らかにテレビを持っていて、受信料の支払義務があるがNHKに対して反感を持っていて、受信料の支払拒否を明言している人に対して素材を提供しなければならないということは、視聴者の方々が納得されないのではないかと思います。いかがでしょうか。
H向理事:
それは受信料の考え方そのものと密接に関係する問題です。
K丸委員長:(略)
I島委員:
受信料を積極的に払わない人にまで公開すべきかどうかについては少し議論があるところだと思います。(以下略)
I崎代行:(略)
I島委員のお話もありますが、そもそも放送と通信の融合の中、放送だけでは将来やっていけないということでNHKオンデマンドを始めています。(一部省略)。K林委員のおっしゃったように、放送と通信の融合時代の受信料のあり方について言えば、今、通信に向かっていかないと時代遅れになってしまいます。しかし、そこから受信料は取れないというような格好になると、将来、NHKの存在はきわめて危うくなります。そういうときに、今回のサービスは、こういう素材をとりわけお子さんに無償で提供し、とにかくNHKを知ってもらうということですので、それはよいと思います。(以下略)
K林委員:(略)
K丸委員長:(略)
H向理事:(略)
K丸委員長:(略)
N間委員:(略)
H向理事:(略)
N間委員:(略)
H向理事:(略)
N間委員:(略)
H向理事:(略)
N間委員:(略)
H向理事:
(一部省略)。K林委員のご指摘は基本的な問題です。受信料そのものの考え方、つまり、受信料を払っていない人がサービスを享受できないという考え方に立つのか、それとももっと違う考え方を許容するのかということは結構大きな問題だと思います。
K林委員:
今の問題もありますし、さらに言えば、NHKは、積極的な受信料拒否者に対しては、裁判をするという方向にすでになっています。営業のほうで裁判をしながら、その裁判の相手である積極的な拒否者に対してサービスを無償で提供するというのでは、法人としての一体性を持たねばならないNHKとして矛盾ではないかという考え方もあると思います。受信料を支払っていただけなければサービスをまったく提供しないということまで言っているのではありません。少なくとも、積極的な支払い拒否者、すなわち裁判の対象になるような人にまで無償サービスを提供するということを1つの事業体が行うのは妥当ではないという考え方もあると指摘しているのです。
H向理事:
今、放送に関して言うと、まったく差別していません。ただ、インターネットについては差別しますという理屈を、では、どのように考えるのですか。
K林委員:
放送を差別していないというのはどういう意味ですか。
H向理事:
放送は積極的拒否者であっても。
K林委員:
そういう人のみに放送を提供しないことはできないという意味でしょう。
H向理事:
そういう話ではありません。
K丸委員長:
NHKから積極的にさまざまな分野で新しく視聴者の皆さんに情報を提供するということです。また、大西理事の担当である受信料の確保は別の問題であり、大いにさまざまな施策を推進していただければよいと思います。このサービスの裏には確かに大きなリスクがあると思います。当然リスクは克服していかなければなりません。それは執行部でよく考えていただきたいと思います。この件についてはいかがでしょうか。
K林委員:
私は今日議決するなら賛成はできません。
K丸委員長:
ほかの方はよろしいですか。反対の方はいらっしゃいませんか。
-ほかの委員の反対なし-
K丸委員長:
それでは本件は賛成多数で議決させていただきます。
(その他は略)
******************************
私がこの議事録を読んで一番おかしいと思っているのは「K林委員(経営委員会)」の発言、考え方である。
「NHKに反感をもっていて受信料を拒否している人」に対してやたらと高圧的な態度が目立つが、そもそも何故反感をもたれているのか?を顧みずして悪者扱いとは、いったい何様なのだろうか。「JAPANデビュー」問題を契機としてますます不払い者が増えているであろうが、そういった人達の抗議の意思を汲み取らず、ただ単に悪者扱いするのであれば、二度と受信料が支払われることはないだろう。
NHKを国民共有の財産ではなく、受信料を支払っている視聴者だけの財産と考えるならば「公共放送」の看板を降ろし、任意契約として一民放にさっさとなって頂ければいいだけの話である。
「NHKにとって受信料制度を維持することは、本当に生命線です」
本当にそのように思っているのならば、国民から
「日本に無くてはならない存在だ」
「真に信頼できる放送は公共放送のNHKだ」
そんな存在になればいいだけのことである。ただ「JAPANデビュー」問題での対応ぶりなどを見ている限り、そのような存在に生まれ変われる可能性は限りなく「0」に近いようです。
投稿者 zunichi : 2009年05月30日 02:08
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